| 調査項目 | 事業所調査: 母性保護制度 |
| 元資料上の項目名 | 労働基準法に基づく母性保護制度の規定状況 労働基準法に基づく母性保護制度の利用状況 |
| 出典調査名 | 令和7年度雇用均等基本調査 |
| 統計対象時期 | 原則として令和7年10月1日現在 |
| 行政庁公表日 | 令和8年7月31日 |
| もちのつぶやき記事公開日 | 令和8年10月26日 |
| もちのつぶやき最終更新日 | 令和8年10月26日 |
| 更新性質 | 非毎年確認/参考 |
※この記事では、上記の統計対象時期に公表されたデータを扱っています。
最新の掲載状況は「調査項目別 最新掲載一覧」をご確認ください。
調査の概要とこの記事で見る範囲
令和7年度雇用均等基本調査は、男女の雇用均等問題に係る雇用管理の実態を把握し、雇用均等行政の成果測定や方向性の検討を行う上での基礎資料を得ることを目的とした調査です。
この記事では、そのうち事業所調査に含まれる、母性保護制度の規定状況と利用状況を整理します。
令和7年度の事業所調査は、常用労働者5人以上を雇用する民営事業所を対象としており、調査対象数は6,300事業所、有効回答数は3,291事業所、有効回答率は52.2%でした。
【統計を読む前に】
この記事で扱う数値は、企業調査ではなく、常用労働者5人以上の民営事業所を対象とした事業所調査の結果です。
「企業全体で何%」ではなく、「事業所でどのような規定・利用状況があるか」として読むのがポイントです。
詳しくは、企業調査と事業所調査の違いで整理します。
さくらもち今回は、令和7年度の資料で中心に示されている「母性保護制度」を見ていきます。過年度に扱われた母性健康管理措置とは、根拠法も統計上の項目も異なるため、同じ記事としてそのまま更新しないのがポイントです。
主な調査結果
令和7年度雇用均等基本調査の事業所調査では、母性保護制度について、産前産後休業の期間、利用期間中の賃金の取扱い、育児時間・生理休暇の請求状況が示されています。
| 項目 | 主な結果 | 読み方 |
|---|---|---|
| 産前産後休業の期間 | 単胎・多胎とも法定どおり:91.9% | 事業所の規定状況として読む |
| 産前産後休業中の賃金 | 有給とする事業所:29.2% | 事業所割合として読む |
| 育児時間中の賃金 | 有給とする事業所:27.8% | 事業所割合として読む |
| 生理休暇中の賃金 | 有給とする事業所:31.0% | 事業所割合として読む |
| 育児時間の請求 | 請求者がいた事業所:17.1% 出産者のうち請求した者:13.1% | 事業所割合と労働者割合を分ける |
| 生理休暇の請求 | 請求者がいた事業所:4.9% 女性労働者のうち請求した者:1.1% | 事業所割合と労働者割合を分ける |
母性保護制度とは何を見る項目か
令和7年度の記事では、労働基準法に基づく母性保護制度を中心に扱います。具体的には、産前産後休業、育児時間、生理休暇などについて、事業所の規定状況や利用状況を確認します。
ここで注意したいのは、制度そのものの説明と、統計上の割合は同じものではないという点です。統計では、制度がどのように規定されているか、実際に請求者がいたか、賃金の取扱いがどうなっているかを、調査上の区分に沿って読みます。
【制度の前提知識】
母性保護制度と母性健康管理措置は、どちらも妊娠・出産等に関係する制度ですが、根拠法と制度の役割が異なります。
母性保護制度は、主に労働基準法に基づく産前産後休業・育児時間・生理休暇などを中心に整理されます。
一方、母性健康管理措置は、男女雇用機会均等法に基づき、妊娠中・出産後の健康診査や保健指導に基づく勤務上の措置などを考える制度です。
詳しい違いは、固定記事「母性保護制度と母性健康管理措置の違い」で整理します。
産前産後休業・育児時間・生理休暇の整理
産前産後休業の期間
産前産後に関する休業期間の規定について、令和7年度では、「単胎・多胎ともに法定どおり」とする事業所の割合は91.9%でした。
| 産前産後休業の期間 | 事業所割合 |
|---|---|
| 単胎・多胎ともに法定どおり | 91.9% |
| 単胎のみ法定を上回る規定あり | 2.0% |
| 多胎のみ法定を上回る規定あり | 1.1% |
| 単胎・多胎ともに法定を上回る規定あり | 2.9% |
| 不明 | 2.1% |
令和7年度結果概要では、単胎は産前6週間・産後8週間、多胎は産前14週間・産後8週間を「法定どおり」として整理しています。


母性保護制度利用期間中の賃金の取扱い
令和7年度結果概要では、産前産後休業、育児時間、生理休暇について、利用期間中の賃金の取扱いが示されています。
| 項目 | 有給とする事業所 | そのうち全期間100%支給 |
|---|---|---|
| 産前産後休業 | 29.2% | 60.2% |
| 育児時間 | 27.8% | 55.4% |
| 生理休暇 | 31.0% | 53.2% |
ここでいう「有給とする事業所」は事業所全体に対する割合です。一方、「そのうち全期間100%支給」は、有給としている事業所の中での内訳として読みます。




関連する統計の読み方は、統計の分母と条件付き構成比の違いでも解説しています。



【もちの一言】
関連する統計の読み方は、統計の分母と条件付き構成比の違いでも解説しています。
育児時間・生理休暇の請求状況
| 項目 | 事業所割合 | 労働者割合 |
|---|---|---|
| 育児時間の請求 | 請求者がいた事業所:17.1% | 出産者のうち請求した者:13.1% |
| 生理休暇の請求 | 請求者がいた事業所:4.9% | 女性労働者のうち請求した者:1.1% |
育児時間では、令和5年10月1日から令和6年9月30日までの間に出産し、出産後職場復帰した女性労働者がいた事業所をもとに、令和7年10月1日までの請求状況が示されています。


生理休暇では、女性労働者がいる事業所をもとに、令和6年4月1日から令和7年3月31日までの請求状況が示されています。


規定状況と利用状況の違い
母性保護制度の記事では、規定状況と利用状況を分けて読むことが大切です。
| 見る項目 | 意味 | 注意点 |
|---|---|---|
| 規定状況 | 事業所にどのような制度・期間の規定があるか | 法令上の制度そのものではなく、統計上の規定区分として読む |
| 利用状況 | 実際に請求者がいたか、労働者のうち請求した人がいるか | 事業所割合と労働者割合を混同しない |
| 賃金の取扱い | 利用期間中に有給とするか、無給とするか | 「有給割合」と「有給事業所内の100%支給割合」は分母が違う |
【統計の読み方】
今回の記事では、事業所割合、労働者割合、有給事業所内の割合という3つの分母が出てきます。
同じ「割合」でも、何を100%としているかによって意味が変わります。数値の大小を見る前に、分母を確認するのがポイントです。
図解:制度と統計の対応関係


もちの一言



母性保護制度は、制度名だけを見ると少し分かりにくいですが、統計では「制度としてどう規定されているか」と「実際に利用・請求があったか」を分けて読むのがポイントです。さらに、母性健康管理措置とは根拠法も統計上の扱いも異なるため、制度の違いは固定記事で確認できるようにしておくと読みやすくなります。
年度統計を見るときは、前の年度の記事をそのまま更新するのではなく、その年度の資料でどの項目が公表されているかを確認することが大切です。
前回との比較
今回の母性保護制度では、比較対象として令和2年度調査が示されている項目があります。
| 項目 | 令和2年度 | 令和7年度 |
|---|---|---|
| 産前産後休業期間:単胎・多胎とも法定どおり | 92.6% | 91.9% |
| 産前産後休業中の賃金:有給 | 24.7% | 29.2% |
| 育児時間中の賃金:有給 | 25.3% | 27.8% |
| 生理休暇中の賃金:有給 | 29.0% | 31.0% |
母性保護制度の結果概要では、前回比較が令和6年度ではなく令和2年度になっている項目があります。前回比較を見るときは、項目ごとに比較対象年度を確認する必要があります。
過年度の母性健康管理措置との関係
【過年度調査で扱われた関連項目】
令和4年版記事では、母性健康管理制度として、次の項目を扱っていました。制度理解としては、男女雇用機会均等法に基づく母性健康管理措置に関係する項目です。
- 妊産婦の通院休暇
- 妊娠中の通勤緩和措置
- 妊娠中の休憩に関する措置
- 妊娠中・出産後の症状への対応措置
- 妊娠中や出産後の体調不良に対応する措置
令和7年度の結果概要では同じ形の項目は確認できないため、本記事では令和7年度結果として公表されている母性保護制度を中心に整理します。
母性保護制度と母性健康管理措置の根拠法・制度趣旨の違いは、固定記事「母性保護制度と母性健康管理措置の違い」で整理します。
社労士試験での見方
社労士試験では、統計名だけでなく、何を分母にした割合なのか、企業調査なのか事業所調査なのかを意識して読むことが大切です。
- 母性保護制度は、労働基準法に基づく制度として読む
- 母性健康管理措置は、男女雇用機会均等法に基づく制度として読む
- この記事は、企業調査ではなく事業所調査の結果として読む
- 有給割合と100%支給割合は分母が違う
- 請求者がいた事業所割合と、労働者のうち請求した者の割合を分けて読む
- 年度によって結果概要に掲載される調査項目が変わることがある
【試験メモ】
雇用均等基本調査は、年度によって扱われる調査項目が変わることがあります。「前年の記事と同じ項目をそのまま更新する」のではなく、今年度の結果概要・統計表で確認できる項目をもとに読むことが大切です。
また、母性保護制度と母性健康管理措置は似た場面で出てきますが、根拠法が異なります。統計記事では公表項目に沿って読み、制度の違いは固定記事で確認する形にすると整理しやすくなります。
まとめ:母性保護制度は「制度」と「割合の分母」を分けて読む
令和7年度雇用均等基本調査の事業所調査では、母性保護制度について、産前産後休業の期間、賃金の取扱い、育児時間・生理休暇の請求状況が示されています。
今回のポイントは、単に数値の高低を見ることではなく、どの分母で集計された割合なのかを確認することです。
特に、産前産後休業・育児時間・生理休暇の賃金取扱いでは、「有給割合」と「そのうち100%支給割合」を分けて読む必要があります。
また、育児時間や生理休暇の請求状況では、「請求者がいた事業所」と「労働者のうち請求した人」を分けて読むことが大切です。
母性健康管理措置については、令和7年度の中心項目としては扱わず、過年度関連項目として整理しました。制度としての違いは、固定記事「母性保護制度と母性健康管理措置の違い」で確認できるようにしておくと、年度記事全体が読みやすくなります。
今後も、社労士試験や実務で使いやすいように、統計の数字だけでなく、制度とのつながりや読み方もあわせて整理していきます!さくらもちでした🌸
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出典・元資料
- 厚生労働省「令和7年度雇用均等基本調査 事業所調査 結果概要」
- 厚生労働省「令和7年度雇用均等基本調査 事業所調査 統計表」
- 厚生労働省「令和7年度雇用均等基本調査 調査概要」
- 厚生労働省「令和7年度雇用均等基本調査 事業所調査 該当表 Excel」

