令和6年 雇用均等基本調査|介護休業制度の整備状況と取得実態の分析

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調査の概要

令和6年の雇用均等基本調査は、厚生労働省が実施する一般統計調査で、男女の雇用均等に関する雇用管理の実態を把握することを目的としています。
対象は常用労働者5人以上の民間企業約6,300社で、有効回答率は53.7%でした。

介護休業制度の整備状況

  • 規定ありの事業所割合:
    ・事業所規模5人以上:72.3
    ・事業所規模30人以上:90.5
  • 育児・介護休業法では制度整備が義務ですが、対象者不在や制度の誤認識により未整備の事業所もあります。
さくらもち

制度があっても就業規則に明記されていないケースや、対象者がいないため整備が後回しになることもあります。

最長取得期間の設定状況

  • 制度あり事業所のうち、最長限度を定めている割合:97.1%
  • 期間制限なしとする事業所:2.9%
  • 最長限度の内訳:
    ・法定どおり(93日まで):80.1
    ・1年:8.4
    ・93日超〜6か月未満:5.7
    ・6か月:2.5

取得回数の制限状況

  • 制限あり:82.2
  • 制限なし:17.8
  • 制限ありのうち、法定どおり3回まで:89.1%
さくらもち

育児・介護休業法では、通算93日を3回まで分割可能とされています。

取得状況と背景分析

  • 介護休業者がいた事業所:1.9
  • 常用労働者に占める介護休業者割合:0.1
  • 取得期間の最多は「1か月〜3か月未満
  • 背景要因:
    ・制度面:法改正により企業の周知義務が強化
    ・企業対応:中堅・大企業での支援体制の整備
    ・社会意識:高齢化に伴う介護の長期化
さくらもち

令和6年の法改正で企業の周知義務が強化され、長期取得への理解が進んだことが反映されています。

FAQ

Q1. 介護休業制度はどのくらいの企業が整備していますか?
A. 令和6年調査によると、事業所規模5人以上では72.3%、30人以上では90.5%の事業所が介護休業制度を整備しています。

Q2. 介護休業の最長取得期間はどのくらいですか?
A. 法定では通算93日までですが、調査では80.1%の事業所がこの基準を採用しています。その他、1年(8.4%)、93日超〜6か月未満(5.7%)、6か月(2.5%)とする企業もあります。

Q3. 介護休業の取得回数に制限はありますか?
A. 法定では3回まで分割可能とされています。調査では、制度あり事業所のうち82.2%が取得回数に制限を設けており、そのうち89.1%が法定どおり「3回まで」としています。

Q4. 実際に介護休業を取得した人の割合は?
A. 介護休業を取得した者がいた事業所は1.9%、常用労働者に占める割合は0.1%でした。取得率は低いものの、事業規模が大きいほど取得者がいる傾向があります。

Q5. 介護休業の取得期間で最も多かったのは?
A. 「1か月〜3か月未満」が最も多く、前年の「1週間未満」から変化が見られました。背景には制度改正、企業対応、社会意識の変化があると考えられます。

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